寒い季節の味方!
はちみつを使った
薬膳や美容で冬を乗り切ろう
心までハレにするファッションブランド「Marisa Grace(マリサグレース)から生まれた、暮らしにまつわるモノやコトを紹介するコラム「こころぐ」。北欧デンマーク発祥の「ヒュッゲ」という価値観を取り入れながら、心くつろぐ時間をお届けします。
寒さが厳しく空気が乾燥するこの時期は「喉に痛みを感じる。病院に行くほどではないけれど、なんとなく調子が悪い」といった不調を感じる人が多いのではないでしょうか。そんな状態では、毎日を気持ちよく過ごせませんよね。
そこで、まだまだ続く寒さを乗り切るために、栄養豊富なはちみつの力に頼ってみませんか。はちみつなら、そのまま食べたり、砂糖代わりに使ったりできるので、いつもの食生活に手軽に取り入れることができます。
今回は、日本はちみつマイスター協会代表理事としてはちみつの普及に務める河村千影さんに、はちみつの基本や活用法を教えてもらいました。
はちみつ好きが高じて、はちみつ料理研究家になったという河村さん。「はちみつの種類は大きく分けると花蜜由来と樹液由来があり、花蜜由来には『単花蜜』と『百花蜜』があります。『単花蜜』は1種類の花から採れたはちみつで、花の香りや味わいがそのまま楽しめます。対して『百花蜜』は複数の花から採れたはちみつなので、花の種類や採取された地域や時期によって香りや味わいにばらつきがあります。樹液由来は日本では『甘露蜜』と呼ばれています。みつばちが樹液を採蜜し、巣箱に貯め、熟成させたはちみつで、国産ではあまり見かけることがありません」。
[はちみつの種類]
花の蜜からは「草花系・果菜系・ナッツ系・ハーブ系・樹木系」の5種類のはちみつが作られ、樹木からは樹木に咲く花の蜜や樹液のはちみつが作られます。
花の個性が感じられる単花蜜
左から、
●草花系(クローバー、レンゲ、ひまわりなど)
比較的さわやかですっきりとした甘さと、どんなものにも合わせやすく食べやすいのが特徴。「阪田養蜂苑の国産ヘアリーベッチ」は、上品な甘さと香りが楽しめます。
●果菜系(みかん、レモン、玉ねぎなど)
果物や野菜の花から集められ、花によって甘さや酸味が異なります。「MARUCHO FARMの国産柿」は、1週間ほどしか咲かない柿の花から採れた希少なはちみつ。フルーティーで濃厚な味わいが特徴です。
●ナッツ系(アーモンド、コーヒーなど)
油分の含んだコクのある甘さや酸味があり、個性的な風味のものが多いのが特徴。「L’ABEILLEのスペイン産アーモンド」は、希少なアーモンドの花から採れたはちみつ。ナッツの風味が感じられます。
●ハーブ系(ローズマリー、ラベンダー、タイムなど)
ほのかな苦味とハーブならではのアロマティックな香ばしさが特徴。「ANSELMOのギリシャ産タイム」は、ギリシャの山々に自生するタイムを蜜源としたはちみつ。濃厚な味と香りが特徴です。
花蜜や樹液の恵みが味わえる樹木のはちみつ
左:甘露(ハニーデューハニー)系(モミ、松、カシなどの樹液)
黒蜜のような深みのある味わいが特徴。「日仏貿易株式会社のイタリア産森の有機はちみつ」は、奥深い味わいで、ややとろみがあります。
右:樹木系(栗、トチ、アカシア、マヌカなど)
力強い甘さと、淡黄色から暗褐色まで樹木によって木の皮のような渋みがあります。「金澤やまぎし養蜂場株式会社の国産アカシア」は、透明度が高く、クセのないまろやかな甘みが特徴です。
季節や地域の味わいが楽しめる百花蜜
百花蜜は百の花と書くように複数の花から採れたはちみつなので、多種多様な香りや味わいが楽しめます。
左:都市養蜂のパイオニア「銀座ミツバチプロジェクト」が手掛ける「銀座産百花蜜6月」は、菩提樹などの清涼感のある味わいで多くのファンを魅了しています。
右:「朝翠養蜂販売株式会社の国産百花蜜」は、さまざまな地域で採れた百花蜜をブレンドしたもの。採蜜した季節や時期により味の変化が楽しめます。
お教室でひときわ存在感を放つはちみつ棚には、国内外から集められた150種類以上のはちみつがずらり。「一口にはちみつといってもそれぞれ色も味も違って、ミネラルが豊富なはちみつは色が濃く、濃くなるにつれて、香りが濃厚で味のクセも感じやすくなります」とのこと。色の違いを知ることで、はちみつ選びの参考になりますね。
みつばちモチーフのグッズに目がなく、人からいただくことも多いという河村さん。本棚にははちみつやみつばちに関する本がぎっしり詰まっていたり、壁や棚にみつばちの刺しゅう作品が飾ってあったり、随所に河村さんのはちみつへの思いが感じられます。
[冬におすすめの活用法]
ビタミンB群、ミネラル、ポリフェノールなどを含み、抗酸化作用も期待できるはちみつ。そんな栄養豊富なはちみつを日常に取り入れる活用法を教えてもらいました。
はちみつ薬膳で体を温める
「薬膳では、冬は腎の養生に黒い食材が良いとされています」と河村さん。腎機能を高めることで、むくみの解消や免疫力アップ、冷えの改善など、冬の不調を整えてくれるといいます。「薬膳」と聞くと専門的な知識が必要なイメージがありますが、黒ごまハニーラテなら材料を入れて混ぜるだけなので、美味しくて手軽なのがいいですね。
●材料
・牛乳・・・200ml
・黒ごまペースト・・・小さじ1
・はちみつ・・・大さじ1/2(お好みで調整)
●作り方
カップに黒ごまペーストとはちみつを入れて混ぜ、鍋で温めた牛乳を注いでよく混ぜる。
オーストラリア産ワンドゥー/Tasty Globe 安塚屋
マヌカハニーで喉をケア
ニュージーランドに自生するマヌカという植物から採れる希少なはちみつ。高い抗菌作用があるので、喉の痛みの緩和や風邪の予防に効果的です。「スティックタイプなら持ち運びに便利で、外出先でもさっと摂ることができます」とのこと。手軽な栄養補給にも役立つので、健康維持のために携帯してみてはいかがでしょうか。
左:ニュージーランド産マヌカハニー数値違いの食べ比べ4種セット(一般社団法人 日本はちみつマイスター協会) 中央・右:ともにニュージーランド産マヌカハニーMGO263+(株式会社kahu Japan)
はちみつリップで唇を保湿
高い保湿力と抗菌作用から食用だけでなくスキンケアにも効果を発揮するはちみつ。はちみつパワーを最大限に生かした「やさしいはちみつリップクリーム」は、はちみつをたっぷり使っていてしっとりツヤのある唇に。「食用のはちみつを唇に塗ってラップで覆えば、手軽にはちみつパックができますよ」と河村さん。食べて安心なはちみつなら、お肌にも安心ですね。
やさしいはちみつリップクリーム/株式会社 長坂養蜂場
プロフィール
河村千影さん
一般社団法人日本はちみつマイスター協会代表理事、はちみつ料理研究家、和漢薬膳師。はちみつマイスターとして、ワークショップや薬膳料理教室、メディア取材などに参加し、はちみつの魅力を広めている。各県特産のはちみつを使った料理のレシピ開発も手掛け、2025年4月に『はちみつレモンレシピ(主婦と生活社)』を出版。2026年2月3日〜8日、東京・銀座の森岡書店にて出版記念展が行われる。https://83m.info