「手土産にも選びたい、とっておきのクラフトビール|HITSU COFFEE STAND・宇都野さんがすすめる4ブランド」
2026.06.05

      

ジャンセン(JANTZEN)の理念や考えに基づき、そこから派生したライフスタイルに纏わる“ヒト・モノ・コト”にフォーカスしていく連載企画「JANTZEN COLUMN」。

初夏を迎え、冷たいビールがよりおいしく感じられるシーズンに。大手メーカーの限定商品から個性豊かなブルワリーまで、近頃ますます盛り上がりを見せているクラフトビールの世界。

今回は、ビールのセレクトにも定評のある、東京・乃木坂の「HITSU COFFEESTAND」店主・宇都野さんにおすすめのクラフトビールを教えてもらいました。国内で注目を集めるブルワリーの中から、味わいはもちろん、造り手の思想やカルチャー背景まで感じられる4ブランドをセレクト。自宅でじっくりと味比べを楽しむのはもちろん、手土産としても選びたい“ちょっと特別なクラフトビール”をご紹介します。

SELECTOR
宇都野達哉

うつのたつや●映画監督。 映画やドラマ、CMなどの映像制作を手がける傍ら、東京・乃木坂で「HITSU COFFEE STAND」「102gallery」、紹介制のバーも運営。映像・アート・食などさまざまなカルチャーを横断しながら活動しており、店頭では国内の個性豊かなブルワリーのクラフトビールをセレクトしている。

Instagram:@tatsuyau2no

“いつもの”派も。たまには、新しい味を試してみませんか?

「国内外で評価の高いブルワリーのものから、地域性やカルチャー背景を感じられる銘柄まで、一本一本にストーリーを感じられるビールを中心にセレクトしています」と話す宇都野さん。HITSU COFFEESTANDでは、IPAやラガーといった定番スタイルはもちろん、フルーツやスパイスを使った実験的なものまで、“飲んだ瞬間に記憶に残る”クラフトビールを意識して選んでいるそう。今回はその中でも特におすすめのビールをピックアップ!


UTSUNO’S SELECTS

NOMCRAFT Brewing
「BIG G’S BEACH DAY」

ノムクラフトブリューイング「ビッグジーズビーチデイ」
スタイル(種類):WEST COAST PILSNER

【UTSUNO’S BEER MEMO】
– 手土産おすすめ度: ★★★
– 飲みやすさ: ★★★
– 個性とインパクト:★★


以前、JANTZEN COLUMNでご紹介した和歌山・有田川町のブルワリー《NOMCRAFT Brewing(ノムクラフトブリューイング)》が手がける「BIG G’S BEACH DAY(ビッグジーズビーチデイ)」は、ピーチやマンゴーを思わせるトロピカルなアロマが特徴のビール。モルトの甘みを感じながらも、ホップの苦味がバランスよく効いた味わいで、苦味は中〜高め。クリーンな後口で、ウェストコースト・ピルスナーらしい爽快感が印象的。

「爽快感とトロピカルな香りが魅力のウェストコースト・ピルスナー。クラフト初心者から愛好家まで、幅広い方におすすめできる1本です」(宇都野さん)



NOMCRAFT Brewing × Sakamichi Brewing
「Bear Force One」

写真右、ノムクラフトブリューイング「ベアフォースワン」
スタイル(種類):Hazy Pale Ale

【UTSUNO’S BEER MEMO】
– 手土産おすすめ度: ★★
– 飲みやすさ: ★★★
– 個性とインパクト:★★★


パイロット姿のクマが描かれたパッケージも目を引く「Bear Force One(ベアフォースワン)」は、和歌山の《NOMCRAFT Brewing(ノムクラフトブリューイング)》と東京・立川の《Sakamichi Brewing(坂道ブルイング)》によるコラボレーション銘柄。非常にアロマティックで芳醇な味わいで、ライムを思わせる鮮やかな柑橘感とトロピカルなストーンフルーツのフレーバーが重なり、南半球産ホップならではの華やかな香りを存分に楽しめる。

「2つのブリュワリーの個性が素敵に融合! 柑橘とトロピカルの華やかさ、軽やかな飲みやすさ、そしてコラボならではの“特別感”もたまらない、クラフト初心者にも通好みにもおすすめできる1杯」(宇都野さん)



ひみつビール
「うめ〜め〜」

ひみつビール「うめ〜め〜」
スタイル(種類):English Pale Ale

【UTSUNO’S BEER MEMO】
– 手土産おすすめ度: ★★★
– 飲みやすさ: ★★★
– 個性とインパクト:★★★


「普段あまりビールを飲まない人にも、“ビールっておいしい”と思ってもらえるはず」と宇都野さんがすすめる《ひみつビール》の「うめ〜め〜」は、IPAのルーツとも言われる、歴史あるブリティッシュスタイルのイングリッシュ・ペールエールで、ABV(アルコール度数)は約5%。焼きたてのパンやカラメルを思わせる香りに、マイルドなハーブやメロンのようなフルーティーなニュアンスも感じられる。モルトの甘みとホップの苦みが滑らかに調和して、飲みやすさも◎。

「口に含むとモルトの芳醇な甘みがじゅわっと広がって、リラックスできるビール。何より、飲んだ瞬間“うめ〜”って思います(笑)。フィッシュ&チップスやチーズをはじめ、幅広い料理と相性が良いところもいい」(宇都野さん)



HITSU COFFEESTANDでも人気の《ひみつビール》

写真左から、ひみつビール「うめ〜め〜」「ラッコIPA」「ORCA」「モモトビペンギン」


「うめ〜め〜」以外にも、ユニークなネーミングやチャーミングなパッケージで注目を集める《ひみつビール》。その見た目に惹かれて手に取り、味わいの虜になる人も多いそう。今回は宇都野さんに、お店でも好評だというおすすめの3銘柄を教えてもらいました。


「ラッコIPA」
「ラッコIPA(らっこののみもの)」は、ABV約3.5%のセッションタイプHazy IPA。ネルソンソーヴィンやネクタロンによるパッションフルーツやマンゴー、グァバ、マスカットを彷彿とさせるフルーティーなフレーバーが存分に感じられる。
「言うならば“南国ジュース”のようなジューシーな味わい。アルコール度数は低めですが、モルト・ホップ・酵母のみで甘みと香りのバランスを巧みに構成し、満足度の高い設計になっています」(宇都野さん、以下同)

ORCA
「ORCA(オルカ)」は、ペールエールをベースに、ブルワリーで採れた夏みかんを丸ごと漬け込んだABV約5%のビール。爽やかなシトラスフレーバーが特徴で、サラリとしたモルトボディとホップのほのかな苦味に加え、夏みかんの瑞々しさが重なる。クリーンで飲み疲れしない仕上がり。
「1杯目にも、最後の1杯にもぴったり。カルパッチョや鶏皮ポン酢など、料理とのペアリングにも優れる万能タイプです」

モモトビペンギン
「モモトビペンギン」は、Peach Weizenスタイルのビールで、ABVは約6%。バナナやクローブを思わせるエステル感に、ジューシーな桃のフレーバーが溶け合い、小麦のまろやかな口当たりとシュワっと弾ける炭酸が心地良い。
「グラスに注ぐと立ち上るクリーミーな泡と桃の香りも魅力。桃のカプレーゼや旬のフルーツサラダ、パンケーキなど、甘いものとも好相性な1杯です」


BLACK TIDE BREWING
「AFTER THE STORM」

ブラックタイドブリューイング「アフターザストーム」
スタイル(種類):Dry‑Hopped Lager

【UTSUNO’S BEER MEMO】
– 手土産おすすめ度: ★★★
– 飲みやすさ: ★★★
– 個性とインパクト:★★


宮城・気仙沼の《BLACK TIDE BREWING(ブラックタイドブリューイング)》は、2011年3月11日の東日本大震災で甚大な被害を受けた気仙沼内湾エリアの復旧・復興の一助に、という想いでスタートしたブルワリー。同エリアの地図をモチーフにしたラベルの「AFTER THE STORM(アフターザストーム)」は、ライトボディでクリスピーな飲み口に、スパイシーかつフローラルなアロマが広がる。フレッシュでドライな味わいが魅力のラガービール。

「酸味が強めでモルティーなアロマを感じられ、ドライな印象が強い東北のスーパードライ!」(宇都野さん)



Hobo Brewing
「愛と平和」

ホーボーブルーイング「愛と平和」
スタイル(種類):Sour IPA

【UTSUNO’S BEER MEMO】
– 手土産おすすめ度: ★★★
– 飲みやすさ: ★★
– 個性とインパクト:★★


醸造所を持たず、各地を巡りながらビールを造る《Hobo Brewing(ホーボーブルーイング)》。一度聞いたら忘れない、潔いネーミングの「愛と平和」は、フルーツポンチのような果実の多彩さを感じさせる味わいで、心地よい甘みがジューシーかつ爽やかに広がるビール。ABVは6%。ポップなラベルは、イラストレーター/アーティストの前田麦さんによるアートワーク。

「酵母由来のストーンフルーツやアプリコットを思わせる香りとシトラスホップが複層的に響く、ジューシーで爽快な1杯。2缶セットで購入したくなるラベルデザインもいい」(宇都野さん)



手土産にもぴったりなクラフトビール

「クラフトビールは、造り手の個性や土地の魅力がそのまま詰まった“小さな物語の入った1杯”です。難しく考えず、まずはラベルや香りで“直感的に面白そう”と思ったものから楽しんでみてください」(宇都野さん)

「ただ美味しいだけでなく、そのビールが生まれた土地やブルワリーのストーリーがあると、手土産としての特別感が増します。限定性や背景を一緒に渡せるのはクラフトビールならでは。手土産は見た目も大事なので、アート性の高いラベルや遊び心あるデザインなら、開ける前から会話が弾みます」と宇都野さん。


ただ美味しいだけでなく、産地やブルワリーの物語まで一緒に贈れるのもクラフトビールの魅力。次の手土産選びでは、味わいはもちろん、素敵なラベルや製品の背景にも目を向けながら選んでみては。



SPOT INFORMATION
HITSU COFFEE STAND

今回、おすすめのクラフトビールを教えてくださった宇津野達哉さんのお店「HITSU COFFEE STAND(ハイツ コーヒースタンド)」。東京・乃木坂駅から徒歩数分の路地裏にある、隠れ家的な憩いの場。宇津野さん厳選のクラフトビールだけでなく、コーヒーも絶品。

オリジナルブレンドは豆でも販売。パッケージラベルは、コラージュアーティストでモデルの花梨さんが手がけた。

同店オリジナルの「ハイツブレンド」は、キレのいい苦味の奥に、黒糖のようなまろやかな甘みが感じられる。その味のバランスがコーヒーの温度によってグラデーションのように変わりゆくところも特徴で、ホット・アイスで異なる表情を楽しめる。



アートギャラリーも併設

店舗の奥にはギャラリースペース「102Gallery(102ギャラリー)」がある。ガラスや陶器をはじめとする工芸や手仕事にまつわる展示が不定期で開催されていて、宇津野さんやギャラリースタッフが注目する作家、アーティストの作品がフィーチャーされている。

HITSU COFFEE STAND/102Gallery
住所:東京都港区赤坂9-5-18
時間:9:00~17:00 *日曜定休、ギャラリーでのイベント開催時は異なる場合も
Instagram:@hitsu_coffeestand(ギャラリーの詳細は @102__gallery にて)

photograph_Yume Takakura / edit & text_Ryoko Suzuki